涙流~~RURU~~
「なんかさ…」



照れくさそうに智也君が言った。



「ん……??」



声から伝わる穏やかな気持ち。



「うーーん。なんて言うかさぁ…すぜぇ変な事言うようだけど……さ」



智也君は、ちょっと下を向いてそれからもう1度私を見た。



「なんて言うか…あいつが……舞華がさ、空のずっとずっと上の方からさ…俺達の事…すごく優しい目でそんな気持ちで見ていてくれてるような気がするんだよね…まあ、根拠なんて何もないんだけどさぁ…なんとなくね。そう思うんだよ。俺、変だよね…?」



そうだね。



その通りかもしれないよ。



智也君はいつでもどこかで舞華ちゃんを思ってるから・・・・・。



「変じゃないよ…」



それはいつも真っ直ぐな気持ちで、向き合おうとしてるからね。



「智也君には聞こえるかもね…舞華ちゃんの声…」















智也君には届く・・・・・舞華ちゃんの思い。



そして舞華ちゃんにも届く・・・・・智也君の思い。



届いてほしい・・・・届くはずだから・・・・・・。
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