涙流~~RURU~~
辛いなら無理に笑わなくていいんだよ。



ますます心の中が沈んでいくから。



私がそうだったから。



智也君に出会うまでの私はいつもそうだったんだ。







だから…智也君…今度は私が守るよ。






「あの日もそうだった。舞華は自分の部屋にいて、様子を見に行った母さんが見つけたんだ…ぐったりした舞華を…」



泣き叫び何度も名前を呼ぶお母さん。



青白く無表情のまま動かない舞華ちゃん。



もう呼ぶのも慣れてしまった救急車。



学校へと向かった智也君に電話するお母さん。



その電話で智也君は急いで家に帰ろうとして…自転車をとばしていた。



そして私と…。



あの日の、あの朝の私と出会ったんだ。



「あの時、急いでたのはそう言う事だったんだ」



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