涙流~~RURU~~
次の時間は体育で、休み時間の間に着替えなければいけなかった。



「…たるいなぁ」



私は席を立ち、教室から出ようとした。



日南はまだ何やらモタモタしてて、こっちへ来ない。



早く着替えないと間に合わないじゃん…と、日南を呼ぼうとした時、後ろから声が聞こえた。



「へぇ…渡辺って彼氏いたんだ…なんか意外!」



…………?!



え?誰……誰の声?



「はぁ?」



誰…だっけ?



振り返ると、そこには海道貴人(かいどうたかと)が立っていた。



同じクラスだけどほとんど喋った事がなかった。



名前だって最近覚えたくらいの人…。
< 62 / 219 >

この作品をシェア

pagetop