涙流~~RURU~~
だから俺、勇気を出してあいつに言ったんだ。



あいつの名前…琴弥って呼ぶってね。



ドキドキする気持ちを隠して、頑張って出来るだけの笑顔で言ってみたんだよ。



いきなり呼び捨てなんてって思うかもしれないけど、2人の距離を縮めるにはいい方法だと思ったから。



あいつはびっくりした顔してたけどね。でも、それでいいんだ。だってさ……。



きっと、あいつ…俺の事、少しはこれで気にしてくれるだろ??



他のやつの視線なんて、俺は全然気にならないし…普通に呼べるよ。何度でもね。



やっと琴弥の視界に俺が入って、琴弥の瞳に俺が映る。



それだけでこんなにも嬉しいなんてね。



これからは今まで遠かった俺達の距離を埋めるように、俺はお前をそばで見ていたい。



だって、お前が好きって、気づいちゃったからね、俺。



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