manaloha
父と私と夕焼け空


この間からはまっているわさびのおつまみを買いに行きたくて、お父さんに電話したらタイミングよくつかまえられたので、途中でピックアップしてもらって帰って来ました。
   
   

夜のお仕事を辞めてから、お父さんとはよく待ち合わせて帰ります。

今まで夜のお仕事、ずっと反対されていたにもかかわらずママにまでなっちゃって、お父さんにはすごく心配かけっぱなしでした。


だからなのか、最近のお父さんは機嫌が良いような気がする。

これからもっと親孝行しなきゃなぁ。


おつまみの買い物を済ませて車に戻ると、お父さんは運転席でメールを打っていました。


誰と?


気持ち、顔がにやけている気がしました。



帰り道、夕焼け空がすごぉくきれいでした。

写真撮りたい

でもお父さんは車を停めてくれません。

呆れ笑いで運転するお父さんの横できゃーきゃー言いながら、仕方なく走行中の車の窓を開けて撮りました。

うまく撮れないまま、家へと続く西側の坂道を登り始めると、夕焼け空は段々ちっちゃくなっていきます。「もう駄目でしょ」
お父さんは言いました。

そのとおりです。

オレンジ色が大きくて、ピンクや薄い紫色もすごく広くて、めっちゃきれいだった。

でもまたこんな機会はあるでしょう。

そういえば昔、夕焼けのこの西の空にUFOらしきものを発見したことが何回かありました。

そのうち1回はおとうさんも一緒でした。


順番でいけばお父さんが先だけど、ずっと元気で長生きしてほしい。

その間に、もっといっぱいお喋りしたりお出かけしたりしなきゃ。

今までの一番の親孝行が孫を作ったこと、ってやばいよねー


< 11 / 36 >

この作品をシェア

pagetop