manaloha
昔、ハワイから帰国する時のことですが、ハワイ在住のお父さんのお友達のオーディーンが、マイレの葉で編んだ蔓をくれました。
マイレ独特のバニラのような甘い匂いが薄く香るそれは、帰りの飛行機の中で、しあわせな思い出とともに、マナを心地好い眠りに導いてくれました。
その蔓にはいわれがあって、ミサンガのように、切れた時にしあわせが訪れるというのです。
私は自分の部屋に戻ると、壁にそれをかけました。
いつでも目に入る場所です。
当然、自然のものなので、そのうち乾燥して、はしっこはぱりぱりと割れていきました。
でもお引っ越しする度にそのマイレの蔓も一緒に連れて行き、いつでもマナとともにあったのです。
しかし、すごくしっかり編んであったのか、全然切れません。
そうして10年くらいたったある日、とうとうそれは切れてしまいました。
何もしていないのに自然に切れてしまったのです。
その時どんなしあわせが訪れたか、ここでは割愛しますが、オーディーンが言ったとおりになったのです。
長い年月をかけた、しあわせな偶然です。
人生は、運命に任せるものではなく、自分で切り開いていくものだと思うけれど、その中のスパイスとしてすてきな偶然があると良いと思う。
それが重なれば、導かれているものに気付くはずです。
SERENDIPITY
久しぶりに観たけど、彼の名前はジョナサンでした。
マナの特技はかもめの鳴き真似です。