クリスマスの贈り物
結局こうなるんだよね。

4人で乗ってもいいのに、真菜は隼人と。

私は弘樹と。

やっぱり二人でこんな狭い中なんて緊張するよ。


「き、今日は楽しかったね。」

「うん。優香のおもしろいとこいっぱい見れたしな。」

「馬鹿。」

「・・・・・・」

沈黙。

やっぱ二人じゃ無理だよ。


「なぁ。」

弘樹が沈黙を破ってくれた。

「な・・・に?」

真っ直ぐ私の事を見る弘樹。

その目反則だよ。


でも私はその目が好きだったのかな?

何でもお見通しな目

弘樹には嘘なんてつけなかった。


「優香。過去に何があった?」

「え?」

「俺に話してくれないか?」

過去って、ナンパ男が嫌いな理由だよね?

それを話せって言うの?

弘樹に?

無理だよ。


「ごめん。」

「何で?」

何で?って・・・

別に理由なんてない。

てか「どうして弘樹に話さなきゃだめなの?」

「俺が知りたいから。」

自分勝手だよ。

楽しい気分がすっと抜けていった。






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