瞳の中には君が居て



すると海斗は俯いて最高の笑顔をみせた。


「………先輩ありがとう♪だいすき!」

そういってあたしのおでこにキスをした。

「てか、先輩いくよ?」

海斗が原付きにエンジンをかけながら言う。


「………うん…ゆきは?」

「そういえばいねぇなー」

海斗はあたりを見回す。

「あれゆきじゃね?」

遠くから原付きが走ってくるのがみえた。

そしてあたしたちのまえでとまると、ヘルメットを外した。


「ゆき!ドコ行ってたんだよ。」
「……………これ…」

ゆきが渡した大きい箱にはピンクのヘルメットが入っていた。

「………………これ……」
「………コレは……」
「これは先輩のだね!」

海斗はそういってあたしの頭にヘルメットをかぶせた。

「可愛いよ♪」
「ほんとだ。マジ可愛いー」

海斗やリクが言う。


「……ゆき、ありがとう―」

あたしが振り向くと同時にゆきはあたしを引っ張った。

そしてむりやりうしろにのせる。


「―…いくで。」


そして走り出した。





あなたはゆきじゃない…
ゆきじゃないのに…
あたしは………





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