瞳の中には君が居て



「………汚いから…」
「…え……?」
「………あたしが思ってたよりも…ずっと汚かったら………」

あたしは少し笑って言って雑誌を元の棚に戻した。

「……………………」

そんなあたしをみて、みんなは黙っていた。

「……………見終わったんか?」

急に黙ったあたしを変に思ったのか、となりのゆきが尋ねてきた。

「…………………うんっ」

あたしは笑って言った。
路地裏に向かう途中。
何気なく海斗が言った。

「…そういえば、ゆきはみてなかったね!興味ないの?」

「……………アホや…」


半ばあきれ顔で言ったゆき。




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