瞳の中には君が居て



ピンポーン…



突然鳴り響いた、インターフォンの音。


「………ああ、たぶんゆきたちだわ。くるって言ってたもん」


海斗は髪をピンでまとめると、玄関に向かって歩いていった。


やがてリビングのドアがあいて、いつものメンバーが入ってくる。


「心いんの?」
「…………うん、まあ」
「………海斗。俺麦茶」



ゆきはあたしの横に腰をおろして麦茶を注文。

やれやれと言う笑顔を浮かべて海斗はキッチンに頭をひっこめた。


「……………泣いたんか?」


何気なくゆきと目が合って言われた一言。


「……………え?」
「…………目ぇ赤い」



鏡でみるとあたしの目は少し赤かった。

あたしの目を学ランのそででゴシゴシこするゆき。


「…………?」
「………心は弱い」




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