瞳の中には君が居て



――飛べない?
どうして、あなたは飛べないの?

「俺は、飼われたんだよ…」

自由に、飛べない。



あなたは、飛べない。
なら、あたしも飛ばない。
あなたなしじゃ、あたしは飛ばない。
臆病者なの―…


「…………心、お前は飛べよ」
「………え……?」



飛ぶって何?
どこへ?


あたしはわからなかった。
まだ、幼いあたしには、わからなかったの―…


一人で苦しんで苦しんで苦しんで。

苦しんで苦しんで苦しんで…
あなたは何もかも、一人で背負っていってしまいました――




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