瞳の中には君が居て



ゆきが居て、幸せ。
笑ってくれて、幸せ。
あなたを想うと、こんなにも幸せ。




それからあたしたちは時間を忘れたようにはなしをした。
気付いたらあたしは寝てて、ゆきの姿は見えなかった。


「………………朝ぁ?」


……あ。
おばあちゃんに連絡してないや。

そうおもって携帯を開いた。

「…………!?」


“不在着信 17件”


どくん、と心臓が鳴ったのがわかった。
不在着信を確認すると、3件はおばあちゃん。
あとは全部、海斗やリク……いつものメンバーからだった。

あたしは海斗に電話をかけ直す。


プルプル…と音を立て、ワンコールで電話に出る海斗。


『もしもし、先輩!?』
「………電話ごめ」
『ゆきが………!!』


……………え?
ゆき?



「………え……ゆき、が…何……」
『…学校…!…学校辞めたって…!!』


―――ゆきが学校を?
やめた…?


「………な…んで」
『携帯に何回かけても出ないんだ!』



…何で……何で?




< 185 / 193 >

この作品をシェア

pagetop