瞳の中には君が居て
居なくなったの……?
また、裏切ったの…!?
「――――っ!」
あたしは海斗の電話を切り、ゆきにかける。
しかし電話は繋がらなかった。
「……………」
あたしは無意識に走りだしていた。
思い当たる場所。
たまり場、屋上、空き教室…
しかしどこにもゆきはいなかった。
「………っ………どこ……」
あたしは汗を拭いながら思い出す。
……………あ………!
バイト先……!
ゆきが居なくなったあと、あのバイトはやめてしまったけど…
思い出の場所だ。
「……ん…………はあ……っ」
あたしはバイト先に向かって走り出した。