瞳の中には君が居て
あたしが洗面所へいくとおばあちゃんは洗濯をしていた。
「何してるの?」
「……………?」
あたしはおばあちゃんが言ってる意味がわからなくて首を傾げた。
「朝ごはん!食べるわよ」
そう言って洗濯機をまわすと、洗面所を出ていった。
「…………?」
あたしがダイニングに行くと、おばあちゃんは笑顔で待っていた。
「心ちゃん!いっしょに食べましょう。」
「…………これ………」
あたしは目を見開き、テーブルをみる。
テーブルにはご飯にみそ汁、納豆に焼き魚と朝食が並んでいた。
「…………ぁ………」
あたしは声も出ず、それを見つめる。
「…ここが…」
「………え……」
「……ここが心ちゃんの居場所なのよ。」
おばあちゃんはにっこり笑って言った。
「わたしには心ちゃんが必要よ。」
そう言っておばあちゃんは朝食を食べはじめた。