瞳の中には君が居て
………ここを出ていく………?
嘘!!
あたしは勢いよくキッチンの扉をあけた。
「………ゆき……!」
「先輩?!」
「………心」
「…でて…いくって…」
ゆきの腕をつかみながら。
「出ていくってほんとなの!?」
泣きながら叫んだ。
「……せ…先輩…!落ち着いて!」
優しい海斗の声もいまは耳に入らない。
「…やだ…いやだ…!」
「………海斗。ふたりにしてほしい」
ゆきゆきゆきゆき…!
いやだよ!