瞳の中には君が居て




………ひまだなぁ。
ここは東京じゃないから遊ぶ場所もひともいないし。

あたしはそのまま海辺へ出てみた。
真っ青な海がむかえてくれた。
あたしは砂浜に腰をおろす。
砂はとてもサラサラしていた。


「おね~さんっ」
「………………」
「アイスクリーム食べてかないっ?」

うざかったあたしは、黙って小銭を出す。

「オ~ケ~何がいい?」
「…………………」
「えっとね~、チョコとね~、バニラとね~、抹茶とね~…」
「……………バニラ。」
「りょぉ~かい!ちょっとまってて!」

男は海の家へ入っていった。
あたしはそのすきに海をあとにした。




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