瞳の中には君が居て
本当の気持ち
チュン チュン ピチチチ…
「…ん…」
「……はよう…」
遠くから誰かの声がする…
少しずつあたしは目を開けていった。
「……ん……?」
ぼやける視界のなか、目に映った―…大切な人。
「―…おばあちゃん!!」
笑顔で立っている、おばあちゃんだった。
あたしは立ち上がって、おばあちゃんを抱きしめた。
「まあまあ…心ちゃん…ありがとうね。」
ぽんぽんと子どもをあやすように、おばあちゃんは一定のリズムであたしの背中を優しく叩いた。
「………っ………おばあちゃん…おばあちゃん……!」
「…ありがとうね…ありがとう…」
おばあちゃんは泣きじゃくるあたしを見て、目を光らせていた。