瞳の中には君が居て



シーンとなる教室。


「…………ぷっ…」


その声が聞こえたかと思うと、一気に騒がしくなる教室。

「はははは!裏切らないと思うから。だってよ!!」

「まじ最高なんだけど!何あれ、格好つけたつもり!?」

「キモーい!!」

「くくっ…傑作だな、こりゃ!」

笑いだすクラスメイト。
悪口の嵐。

………まさに生き地獄。


「……………っ……」

あたしはここに居たくなくて、教室を出た。
出る直前に見た、竜心の顔は…苦しそうだった。


未来ってこと…
みんな仲良くしといて言う悪口。
いなくなった途端にはじまる陰口。

みんなみんな…
上辺だね…


あたしは綺麗な空気を吸いたくて走った。



ガシャン…!



辿りついた場所は屋上だった。




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