瞳の中には君が居て



穂積はあたしの異変に気付いたのか必死に語りかけている。


「……空星…!」


『親の言うことが聞けないの!?』

「あたしにはできないよ!」

「何かしろなんて言ってないよ!空星!落ち着いけ!」


あたしは完璧おかしかった。


『心!』



追い掛けてくるお母さん。

つかまれた首。



「いやあああ!!」



出来ない、息ができない。




「…………空星!」





あたしをよんだのは、
抱きしめたのは、



ねえ、誰だった―…?




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