瞳の中には君が居て
「空星さん!」
突然名前を呼ばれ、振り向くあたし。
そこには笑顔の竜心がいた。
「……竜心……」
「ごめんね…朝…」
「…ううん……大丈夫だったよ?」
あたしはゆきを気にしながら言った。
ゆきにパニックになった原因がばれてしまう。
「ほんとごめん!」
「……大丈夫…ほんとに…!」
必死に謝る竜心にあたしはあわてて言った。
「…りゅ…竜心…っ…あたしもう帰るから…」
「あっ、うん!ばいばい」
あたしはいそいで竜心からはなれた。
「……ゆき…ごめんね…?」
「……いいよ…」
ゆきはあたしの家につくとあたしにカバンを渡した。
「…ありがとう…また明日ね…」
「…うん…じゃあね…」
あたしが手を振ると、ゆきは少し照れたように手をふって帰っていった。