瞳の中には君が居て
お母さんと認めた瞬間、恐怖があたしを襲う。
ガタガタとふるえるからだ。
フラッシュバックする記憶。
雷が鳴る―…
豪雨のあの日。
すべてがあの日にそっくりで。
「………あぁ……」
「…………心…!」
あたしはゆきのちょっと大きな声に我に返った。
「……あ…っ…あ…たし…っ…ちょっとトイレ…行ってくるからっ…」
あたしはそういって教室を飛び出した。
電気の付いている廊下。
だけどそれも…
稲妻が走った途端…
消えた。