瞳の中には君が居て
あたしは検査を一通りおえて病室へ戻った。
あたしは病室をみて呆然とした。
びしょびしょになった床と書きなぐったように置かれているメモ。
開けっ放しになった窓。
……ゆきだ。
「やっだ、なにこれ…床もベッドもびしょびしょじゃない!」
病室をみた看護婦は声を荒げる。
「……………あたしが窓を開けっ放しに。」
「こういうことはよくありますが気をつけてください!」
看護婦は怒りながら、バケツとぞうきんをとりに一旦ナーステーションへと戻っていった。
あたしはびしょびしょのメモを手にとった。
滲んで文字がよくみえない。