瞳の中には君が居て



「………………」


『ごめん、心。
     ゆき』

メモには一言そうかかれていた。
よくみると、ベッドの上にぬれた小さな袋と小さな箱がおいてあった。


小さな袋をあけると…見慣れた文字。


「………ぁ………」

『HAPPY BIRTHDAY!
        母』


「…お……母さん……!」


中に入っていたものはビニールに包まれた小さな髪止め。


「…………っ…!」


あたしが今日誕生日ということを覚えていてくれたんだ…


小さな箱にはシルバーピンクのピンキーリング。
あたしの誕生石があしらわれていた。


ピンキーリングを裏返すと。

“心 ゆき 永遠に”

“KOKORO YUKI FOREVER”

「…………………!」



あたしはそれをよんで涙を流した。









それからゆきは…
姿を消した―…




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