雪のサクラ
私の彼氏ことソラは
よく言えば冷静、クール。
悪く言えば、冷たい。
話すようになってから分かったのは意外とツッコむこと。
『どうしたんだよ。なんかあったのか?』
そして人のことをよく見てること。
「…何にもないよ?」
『嘘つくんじゃねぇよバカ。大体は予想つくんだよ。
どうせあれだろ?
アパート追い出されて落ち込んだんだろ?
初めての1人暮らしでやっと自立したと思ったのに、って』
「どうしてわかるの…?」
『伊達にお前の彼氏なんかやってねぇからな』
ヤバい。どうしよう。
落ち込んでたくせに私をちゃんと見てくれてるのが嬉しくて。
「…………っ…」
頬を伝った水滴を拭う。
息を止め、嗚咽を必死に止めようとしたけれど
やっぱり止まらない。
『もしもしぃ?』