MIRACLE STATER〜大ッ嫌いな幼なじみ〜


あれから半年。


わたしたちはすれ違えばあいさつする程度で、お互い、避けることはなかったから、いい関係が保てたんだと思う。


それが、今になって、こう、呼び出されると……。


胸騒ぎがする。



「隼人くん……」


わたしが階段まで行くと、隼人くんは階段に座っていた。


「初音……来てくれたんだ」


ほっとした表情で隼人くんは立ち上がる。


わたしよりほんのちょっと背の高い隼人くん。


目線が一緒なんだよね。


そう思っていたら、急に腕をつかまれて、引き寄せられる。




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