思い出になる前に
高校1年生

あたしの特等席







男子はどーも苦手で



「1年生?」



いつもなら話かけられたら
無視してた。

けど



「はい」



私は立ち止まり
男子を見上げる。

彼は走ったのか息を切らしていた。



身長が高くて可愛い顔。

顔に似合わず
少し低い声で





「俺、3年の舟木俊也」

白い歯を見せて笑った。






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