【短】ラストからスタートするラブ
「あのとき本当は、別れたくなんかなかった」


「え…?」


そんなの嘘だ…嘘に決まってる!

あんなにアッサリ終わったんじゃん。


「ずっと聞きたかったけど、怖くて聞けなかった。真希は、俺と付き合ったことを後悔してた?」


「え?どういう意味?」


聞き返してみると、また悲しそうな目であたしを見つめる先輩。


「俺といても全然楽しそうじゃなかっただろ?だから俺も、どこまで踏み込んでいいのか分からなかった」


「そんなのっ…!」


言いかけて止まってしまった。

今まで、あたしだけが悩んでたと思ってた。


違うの…?

何かお互いに勘違いしてる気がした。


「あたしだって、ずっと心配してました。告白したのもあたしで、本当は先輩はあたしじゃなくてもいいんじゃないかって…」
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