【短】ラストからスタートするラブ
「てかさ、今度こそちゃんと付き合おう?」


あまりに突然で、衝撃的で…息が止まった。


冷たい風なんて、もう感じない。


「あのとき、何で”別れたくない”の一言が言えなかったのか、すげぇ後悔した」


ドクン

ドクン


心臓の音だけが、やけに大きくて…体が震える。


「諦め悪くて悪いんだけど、俺まだ真希が好き。もう一度付き合ってください!」


……あ、そっか。

あたしってバカだな。


きっとこの言葉をずっとずっと待ってた。

こうなることを、ずーっとずっと願ってた。


三年間も、この瞬間を夢見てた。


「あたしも…好き」


これが精一杯の言葉だった。

もう声にはならなかった。
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