あーるぴーじー
プロローグ
「――で?何でオレが勇者なの?世界を救う?どうして?何故旅に出るの?」
「一度に質問するな、聖徳太子ではないのだ」
「何で聖徳太子知ってんだよ!…じゃなくて。はい、質問にお答え下さい」
多分これは、オレ(………アール)の夢ん中。
会話してるはずなのに、相手の姿は見えないし、誰だかさっぱりわかんねー。
勝手に夢ん中のオレに話し掛けてきた感じ。
「その前に、まず一番初めに気にすることはないのか?」
「は?」
「私が誰だか気になるだろう?聞かないのか?」
「うん、それよりオレが勇者とかいう話の方が気になる」
「……聞かないのか?」
「うん」
「…………私はこの世界の神、ジーヤだ」
「聞いて欲しかったのかよ!!ジーヤって爺やかよ!ださくね!?…え?つか、神かよ!!」