あーるぴーじー
第1章 -遥かなる旅立ち-
「………」
何だったんだ、さっきの夢は。
わっけわかんねー。
とかなんとか思いながら、一階へ続く階段を降りる。
思ったんだけどさ。
一階と二階でリビングとオレの部屋しかないってどーなの…?
あれ?
お風呂とかどうしてんだっけオレ?
母さんどこで寝てんの?リビング?
つーかそういえば父さんの顔見たことねーな。
なんか今日はいろんな疑問が浮かんで来る。
今まで考えたこともなかったのに…
……………あれ?
今までがおかしかったのか…!?
「おはようかあさん」
「あらアール!おはよう。ずいぶんおねぼうさんね」
アールで定着しちゃってるよマジか!!
「さっき長老さまがね、アールに来て欲しいって言ってたわ。」
「え。めんどk」
「なんだか大事な話があるみたいだから、行ってきなさい。」
「…まだ飯も食ってないs」
「なんだか大事な話があるみたいだから、行ってきなさい。」
「……まだ歯も磨いt」
「なんだか大事な話があるみたいだから、行ってきなさい。」
「………わかりました行ってきます」
「行ってらっしゃい!」
半ば強制的に家を出されるオレ。
何あれコワイ。
うちの母さんコワイ。
ゲームでよくある"いいえ"が通じない地獄の無限ループみたいだ…!!