中坊恋愛
2年生

[4月]

もう、桜もだいぶ散り
部活に励んだ春休みに別れを告げた今日ーー

「葵、喜べ!同じクラスだ。」


教室に入って来るなり、部活仲間の光が声をあげた。

「うるっせぇ。お前がいる思うとこの一年間が心配だわ。」


耳をおさえ、顔を思いっきりしかめて言い放つと、
光は両手で両端を持った机をガタガタといろんな所にぶつけながら近づいて来た。

「そんな冷てぇこと言うなよ〜。」

わざとらしく口をとがらせ、
やっと窓際にいた俺のうしろに机とイスを置いて腰を下ろす。

「耳元で言うなよ。きもちわりぃ。」


光とは小学生の時から一緒にバスケをしていていわゆる親友と言う仲だが、馬鹿でちゃらけた性格に時々ついていけねぇ時もある。


「まーまー。ただの愛のスキンシップだろ〜。

「…。」
< 1 / 6 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop