霊感
その日
おばーちゃん達を見送った夜


じーちゃんが母に
雨戸を全部閉めるように言った。



そのときの光景

なぜ覚えているんだろう。

真っ暗になり
ろうそくで明かりをとって。



真っ暗になりとても怖かった。



ろうそくを持って歩く母に
しがみついていた。



また、じーちゃんが母に

白装束をだしてくれ

と頼み、

母は用意する間私をじーちゃんの部屋で私をあづかってくれと。



じーちゃんの部屋の記憶がある。


囲炉裏のある4畳半

部屋の壁まわりには
日本酒の一升瓶が一周していた。



じーちゃんに

ここへ座れと
話しかければしゃべるなって・・・

じっとじーちゃんをみていた。



抹茶茶碗でお酒を飲み
きれいにしたあと着物の懐へ大切そうに抹茶茶碗をしまった。



部屋の隅で
じっとしている私にじーちゃんが


「K子、今晩は火事になるかもしれんから、逃げるんだぞ。いいな。」


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