天使に恋した悪魔
気がつくと腕を後ろに縛られて倒れていた。
ここは牢屋らしく、辺り一面殺風景で寂しい場所だった。
幸いにも自分の身体は龍ではなく悪魔に戻っていた。
羽と爪をしまってとりあえず、檻を蹴破った。
腕が使えないなんて、なんて不便なんだろう…。
歩いていると一室から声が聞こえた。
声の主は神たちだった。
「やはり覚醒しちまったようだぜ?どうするよ」
「あたくしに言われましてもね…」
「やはり殺処分かね」
「さぁ…...ゼウス.貴方のご意見が聞きたい」
何を話しているのか一瞬で理解できた。
全部私の事……。
殺処分って……
そんなッッ..
ちょ...ちょッと待ってよ....
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