天使に恋した悪魔




木崎家というのは何千年もの長い間、地獄の番人を務めてきた由緒正しい歴史を持つ一族だ。
その木崎家に恥じないように私は番人を務めるべく手に罪人リストと刑の内容を示す手帳をカバンにいれた。








「行ってきます」




玄関に出ると慌てて木崎家専属のご用達人、雨宮が慌てて走ってきた。





「いってらっしゃいませ」



ハァハァと息をきらしながら深々と頭をさげた。




雨宮は689歳のお年寄りだ。








「じぃ無理はするな」




そう言って私はバサッと背中にある大きな黒い羽をひろげた。





それと同時にギギギと腕の関節から手首までフサフサの白い毛を出してニュッと鋭い爪を出した。








腰まである桜色の長い髪と二重の大きな青い目.おまけに透き通るような白い肌が黒い羽と鋭い爪を際立たせる。





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