天使に恋した悪魔
「……気持ち悪い…」
私は口に手をあてた。
「ハーブティー飲む?」
健次が私にハーブティーを差し出した。
ハーブ独特の香りが鼻をついた。
悪魔が最も嫌う匂い…
「いらない」
私は顔を背けた。
「え〜ッッッッ.おぃしぃのに.もったいないったら」
健次はそう言うとハーブティーを一気に飲み干してから私をまじまじと見つめた。
「なによ」
「俺、悪魔初めてみたから」
健次の顔が近い。
私は健次の顔をぐぃっと押しやって冷たい口調で言い放った。
「悪魔がそんなに珍しい?」
冷たい視線を健次に向けた。
彼は一瞬ひるんだけどまたニヤニヤ笑いはじめた。
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