天使に恋した悪魔
死神とお見合い
「ただいまぁ」
私が靴を脱いだ瞬間、雨宮が慌てた表情で走ってきた。
「おじょ……ぉ…お嬢様!!!お帰りなさいませっ!!!」
雨宮は何故か汗だくで焦りながら緊張した様子だった。
ピィィ
指笛を鳴らしてメイド達を呼んだかと思うと
「頼みましたぞ」
とメイド達に命令した。
「かしこまりました」
メイド達はそう言うと私を部屋へと連れていった。
「へ?ちょっ……待っ………へ………へぇ〜?!!!」
わけが解らないままメイド達に拉致された。
そして人間界から持ってきた西洋風のドレスを着せられメイクも施された。
髪もクルクル巻かれ、鏡の前に居るのは誰だろうと思うほどだった。
「黒姫様素敵です!!!!」
「ぁあ.....桜色の流れるような美しい髪…吸い込まれるような深い青い目…透き通るような白い肌…それに立派な羽と爪………黒姫様.本当にお綺麗ですよ」
「これなら結婚間違いないですね」
うん、間違いない
…………
……
……………………
………………………え?
今なんて?
…………
………………?
「今なんて言ったの?」
「結婚間違いないですねと」
なんだ結婚ね
結婚ならすぐ……
………………
……………
……………………
………?!
「え〜ッ?!!!!!!!」
それはあまりにも突然の出来事だった。
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