大切な人
それから白石さんはゆっくり色んな事を話してくれた


偶然会ったあの日


リョウに連れて行かれた私の事が心配でバイトでミスばかりだったとか


私がリョウに怪我をさせられたのを見て


実はリョウを殴ってしまいそうだったとか


ユウタの行動力が少し羨ましかったとか


私が聞いた話しは


私が持ってる白石さんのイメージとは全然違って驚いた


『…なんか白石さんの話しじゃないみたい』


『そう?』


『だって白石さん私の前ではいつも優しくて大人だったから』


『全然そんな事ないんだよ。アイリにはいつも怒られっぱなしだし』


白石さんはそう言っていつもの優しい笑顔を見せる

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