大切な人
『え?あ……家の人は大丈夫なの?』


『……なんか勝手に盛り上がってるみたいで恥ずかしいんですけど
お母さんには白石さんの家に泊まるって言ってあるんです
だからお泊まりセットも全部鞄に……』


今日は絶対泊まるって勝手に決めてたから用意は完璧


勉強道具は学校のロッカーに全部置いてきたから荷物もそんなに多くない


『明日は何講目から?』


『明日は2講目からです』


『……アヤちゃんにそんな事言わせてごめんね。俺も出来ればそうしたいって思ってたんだけど
アヤちゃんの親が心配するような事はあまりしたくなくて……』


『ちゃんとわかってます、でも今日は一緒にいたいです』


親に挨拶しちゃうような白石さんだからそう思ってるのはわかってた


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