浮気性の彼
急激に恥ずかしさが込み上げてきた私は、男の手から差し出してくれているハンカチを抜き取って、涙を拭き取った。
「あっあの…ありがとうございます。」
「ん?どういたしまして。ほらっ乗って。」
「え…?あの、」
「足、立てないんでしょ?良いから乗って。ちょっとそこの店に入ろう。」
この男の人は、恐らくおんぶしてくれるらしい…
……迷った結果、助けてもらえるのは有難いので、乗せてもらった。
男の人は軽く微笑み そのまま近くのお店に入ると、私を降ろした。
「で?何があったの?俺で良かったら話し聞くよ。」
普段自分の気持ちなんて滅多に話さないのに、何故か私は、さっきのことをこの人に話していた。