王子様はご主人様!?


まだ熱っぽい体を起こし、時計を見る



――4時20分



カチカチと秒針の進む時計がそれを知らせた…


もう夕方かよ……



――ピンポーン、ピンポーン


……しつこい


――ガチャ


「はい……」



痛い頭を抱えながら、ドアを開けた



「よっ♪生きてるかぁ?」



「……んだよ。蒼依か」




ニッコリ笑顔の蒼依が立っていた



「あがるか?」



「あぁ、遠慮なく♪」



ちょっとは遠慮しろよ。一応病人なんだから…



「お前が風邪ひくなんて珍しいなぁ〜。」



「あぁ―…」



「そんなに堪[こた]えてんのか?」


「……は?」



「花梨のこと。」



「ゴホッっ…」




まさかのセリフについ、咳き込んだ



あぁ!マジ喉痛ぇ〜〜!!



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