王子様はご主人様!?


………なんて淡い期待はすぐに消え去り……



「じゃあね〜」



「バイバ―イ」



もう下校の時間



気合いを入れた今日に限って、輝は風邪で休み



はぁ〜…帰ろっ……


「あっ!花梨」



あたしの名前を呼びながら近づいてくるクラスメイトの女子



「どうしたの?」



「なんか花梨を待ってるみたいだからさ〜」



あたしを待ってる?


「誰が?」



「隣の女子校のコみたいだけど。」



隣の女子校……?



誰だろ……?



「ほら、あの正門で待ってるコ」



そう言って指差す方を見ると、確かに隣の女子校の制服の女の子の姿が……



「わかった。ありがとう」とだけ言って、正門に向かった



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