王子様はご主人様!?


「ってか、花梨の席見てただろ〜」



ニヤ〜とした笑みがウザい。


「みんなに平等の王子様も、恋をすればただ1人が気になる男だったな。」



「…っ」



マジ、こいつの口塞いで…




「おっ、来たぞ。お前のお姫様」



お姫様って……


入り口に視線を移すと、友達と楽しそうに話す花梨の姿…



「行動起こさなくていいわけ?」



「お前に言われなくても、行く気だから」



ははっと笑う蒼依を睨んで、花梨に近づいた


「宮澤さん」



「え……っ……」



俺を一瞬見て、すぐに視線を反らした


やっぱり…俺のことは見ないんだな……



「今日、生徒会室に来て」



「………」



うつ向いたまま、何も話さない…



そっちがその気なら……



「待ってるから…。花梨…」


「っ!!」



わざと耳元でそう囁いて、その場を去った




絶対に逃がさねぇ―…



俺は一回手に入れるって決めたものは、絶対に逃がさないから……



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