王子様はご主人様!?
「お母さん似?お父さん似?」
「どっちだろうね?」
「もぉ―っ!それくらい教えてくれてもいいのに―っ!」
なんでお前に教えなきゃいけねぇんだよ。
「まぁ、そんな神秘的なところも好きなんだけど♪」
「……」
ここは笑っとくに限るだろ。
「ほら、先生が来るからそろそろ席に戻ろ?」
「えぇ―っ。もう!?仕方ないなぁ。また次の休み時間に来るねぇ」
「うん。」
もう来なくていいっつ―のっ。
「ほら―。席に着け――」
間もなくして、担任がやってきた
担任の加賀は独身の26歳
担当教科は古文で、生徒にも人気のあるヤツ。
顔は悪くないが、俺は好きじゃない…
なんかあいつは変に鋭いところがあるから……
「えっ―と、まず今日の放課後、井之上と宮澤は俺のところに来るように。」
は?加賀のところに?
「分かったか?井之上」
「はい。分かりました」
仕方ねぇしな。