王子様はご主人様!?

「うん。ごめんねー」



急いで取りに行こ。


廊下を小走りで進み、教室に向かう。




「――っ……て！」


えっ…？誰かいるの？



教室の中から聞こえる声


そっとドアに手を掛け、中を覗いた。




「……っ！！」



そこに居たのはさっき帰ったはずの輝と……唯だった。



一体２人で何を話しているの…？



「ちゃんと花梨にも話そう。」



「でも……」



……話す？一体何を？


「このまま、２人の関係を隠すわけにもいかないだろ。」




……何を…言ってるの…？


２人の関係って……。



頭の中で意味の分からない２人の言葉が交差する。



もしかして…２人って……



「っ……」


気付いたらその場から走り出していた。




目元をグッと押さえて……