王子様はご主人様!?


「圭斗ね…お見合いしたんだって……」


「は?見合い?」



何してんだよ…あいつ……



「親戚からの頼みで、会ってみるだけだから…って」


「………」



「断ったみたいだけど……。あたしが知ったのは昨日だったの。お見合いが終わってから……」


「………」



「あたしのこと信じてくれてないから、何も話してくれないのかな…?」



「…………」



「……さっきから黙ってるけど、何か言いなさいよ。」


泣きそうになったり怒りそうになったり、忙しいヤツだ。



「はぁ―…、花梨はあんたの一体どこを好きになったんだろうね?」



俺の…?



「そんなの、全部に決まってんだろ。」



「………あんたって、本当に俺様だね」



そんなしみじみ言われても。



「で?そんな俺様な輝くんがわざわざあたしを追いかけてきたのは、花梨のためでしょ?」



「っ……」



「あたしが花梨にこのことを黙ってて、バレた時に花梨が悲しむじゃないか?とか考えてんでしょ?」



イヤに鋭い……



女の加賀を見てる気分だ。



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