王子様はご主人様!?


「だ、大丈夫ですっ!…すみませんでした!!」



「お、おいっ!!」



ペコッと頭を下げて、逃げた


その人が引き留めるのも聞かずに……





教室に戻るのも嫌で、ただ廊下を歩いていた



どうしよう……


輝のキスを拒否してしまった…


でも…あんな気持ちじゃ……



「花〜梨♪」



そんな時に聞こえた能天気な声


「……何かよう?蒼依くん…」



もう涙は渇いていて、睨むように蒼依くんを見た


「そんな風に睨むなよ〜」



なんか能天気でイラつく……



「五時間目始まるぜ?」



「……そうだね」



もう五時間なんて行く気、サラサラ無かった



「サボるの?」



「…だったら?」



どうでもいいから早く教室戻ってよっ!



関係のない人に、このイライラをぶつけそうで怖い…


「ふぅ〜ん。じゃあ、俺もサボるっ!!」



「……は!?」



「よしっ!そうと決まればレッツゴー!!」



グイッと腕を引かれた



「ちょっ、ちょっと!!」



あたしの言葉なんて無視して……



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