王子様はご主人様!?


「じゃあ、王子様。放課後も頑張れよ」


嫌みな笑顔だけを残して、席に帰っていった



本当に変なヤツ…


高級料亭の後取り息子が、俺なんかと絡むなんて。



それから放課後になるまで、完璧な王子様を演じた



放課後になってから、すぐに席を立ち、宮澤のとこに向かった


「宮澤さん?」



「は、はいっ!!」


元気いい返事



ってかうるさい……


でもこれくらいで王子の仮面が壊れるような、俺じゃない。



「な、何か!?」


「職員室行くんでしょ?」



「……へ?」



はぁ―…、だる……


「俺も呼ばれてるから一緒に行こ」



「えっ…一緒に…ですか?」

当たり前だろ?


だから誘ってんじゃん。


「嫌…かな?」



ここはちょっと落ち込んだ感じで……



「い、嫌なんてとんでもないっ!」



ふっ…かかった



「そっか。」



結局、この女も他と一緒だろ。



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