王子様はご主人様!?
『さて、続いては女性ですっ!』
頼むっ!
間違っても、もうあんなことは―……
『……そして、第1位はこちらも去年同様!宮澤花梨さ―んっ!!』
あぁ〜〜
「花梨っ!行ってらっしゃい♪」
唯に背中を押され、しぶしぶ舞台に上がった
はぁ―……こんなの、ただの嫌がらせじゃんっ!
みんなの前で告白なんてっ!
深くため息を付きながら、舞台の階段を上がる
その時ふと、輝と視線があった
ニッコっと笑顔を見せた輝
――ゾクッ
他の女子なら叫ぶほど嬉しい笑顔に、あたしは何故か身震いを感じた……
『では告白していただきましょ…「すみません…」
放送部のテンション高い声を止めた落ち着いた声
「その前に僕から一ついいですか?」
ニッコリ笑いながらそう言った輝
『は…はい……』
「ありがとうございます」
マイクを受け取った
な、何をしようとしてるの?
「突然すみません。告白タイムをする前に一つだけ、ご連絡をしたいことがありまして……」
優しい王子様の輝に、みんなが注目する