王子様はご主人様!?
交際宣言-輝Side-
「はぁ―…、緊張した―…」
花梨の家からの帰り道、深く息を吐いた
そりゃ―いつかは花梨の家に挨拶に行くつもりだったけどさ……
まさかこんな早くに、しかも突然だったから心の準備をしてなかった
いつもの王子様笑顔も、ヒキツってただろうし……
しかも花梨のヤツ、俺が言う前に暴露しちゃうしさ…
怒ってるわけじゃねぇよ?
ただ、心構え全く無しだったし。
久々にあんな焦った……。
でも彗さんも沙羅さんも優しく認めてくれて、まずはひと安心……
――ガチャ
「ただいま―…」
……あれ?真っ暗だ。
珍しく綾香が来ていない。
最近は毎日来てたのに。
家に帰ったのか…?
なんて思いながら、制服のネクタイを取りボタンを何個か外す
ソファーに座りながら今日あったことを改めて思い出す
今日は色々あったな―…
付き合ってること全校生徒に暴露したし、花梨の両親にもちゃんとかはわからないけど、挨拶出来た。
あっ…そういえば綾香にも付き合ってることがバレたんだ。
でも綾香が花梨は認めたみたいだし……。
やっとブラコン卒業かな―…なんて考えていた。
この時、綾香が何をしてるのかも分からずに……