王子様はご主人様!?

交際宣言-輝Side-



「はぁ―…、緊張した―…」


花梨の家からの帰り道、深く息を吐いた


そりゃ―いつかは花梨の家に挨拶に行くつもりだったけどさ……



まさかこんな早くに、しかも突然だったから心の準備をしてなかった


いつもの王子様笑顔も、ヒキツってただろうし……



しかも花梨のヤツ、俺が言う前に暴露しちゃうしさ…


怒ってるわけじゃねぇよ?


ただ、心構え全く無しだったし。



久々にあんな焦った……。


でも彗さんも沙羅さんも優しく認めてくれて、まずはひと安心……


――ガチャ


「ただいま―…」


……あれ?真っ暗だ。


珍しく綾香が来ていない。



最近は毎日来てたのに。


家に帰ったのか…?



なんて思いながら、制服のネクタイを取りボタンを何個か外す



ソファーに座りながら今日あったことを改めて思い出す



今日は色々あったな―…


付き合ってること全校生徒に暴露したし、花梨の両親にもちゃんとかはわからないけど、挨拶出来た。



あっ…そういえば綾香にも付き合ってることがバレたんだ。



でも綾香が花梨は認めたみたいだし……。



やっとブラコン卒業かな―…なんて考えていた。



この時、綾香が何をしてるのかも分からずに……



< 222 / 348 >

この作品をシェア

pagetop