王子様はご主人様!?
「どうも何も…その……」
「じゃあどっちから告白したの!?」
グイグイ攻める女子に、あたふたする花梨
ふっ、そろそろ助けてやるか。
「ねぇ!花梨ちゃん!教えて!!」
「あのっ―……」
「僕からだよ。」
「ふえっ?」
間抜けな返事をする花梨を、後ろから抱きしめるように包みこんだ
「ひ、輝くんから告白したのっ!?」
信じられないみたいな表情を俺に向ける女子たち
「うん。僕が片想いしててね。やっと叶った恋なんだ。見守ってくれると嬉しいんだけど…」
「っ///も、もちろん見守っていくよっ!宮澤さんっ!頑張ってねっ!」
「う、うんっ…」
それだけ言って女たちは校舎の中に入っていった
「ふっ…花梨が小悪魔って……」
「な、何よっ!片想いなんて嘘ついちゃって!」
「嘘じゃねぇよ?俺、花梨に片想いしてたし」
「えっ///?」
「ほら、行くぞ。生徒会長と副会長が遅刻なんてシャレにならないからな。」
花梨の手を握り、校舎に歩いていった
昨日の今日だから注目は凄く、花梨はそれにただ頬を赤く染めてうつ向くばかりだった。
―――――――――……
――ガラッ
「おっ、注目の王子様がやっときた」
教室に入ったとたんに、わざとらしくそう言ってきた蒼依